電王戦第2局~プロの「角不成」王手にコンピューターが指した手は?

2016-09-11

電王戦FINAL・第2局、永瀬拓矢六段 対 Seleneの一戦は、コンピューターのSeleneが「王手放置」の反則負けという大盛り上がりの(?)幕切れとなった。

バグ発生


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2手前、永瀬六段が△1六角と王手に角を打ち、それに対してSeleneが▲2七歩。

そして、△同角不成としたのがこの局面。

これに対してコンピューターSeleneが指した手は・・・?

▲2二銀!

勿論、王手放置の反則負け。

これは、コンピューターが、ソフト開発者の意図に反した反応をするという、いわゆるバグの発生というやつのようである。

おそらく、こういう局面での「不成」という手がないことを前提としたロジックでプログラミングがなされていたのだろう。

どっちにしろ永瀬プロの勝ち

成れる角をあえて成らないことでコンピューターを混乱に陥れるという、「永瀬六段の遊び心にアッパレ」といったところだが、最終局面では、Seleneがバグを起こさなかったとしても、永瀬六段が勝っていたと見られている。

▲2二銀とやらずに▲2七同玉としても、
△1七香成 ▲3七玉 △2五桂 ▲2六玉
△1四桂

▲同と △同銀 ▲1五歩 △2七角

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・・・のような手順で後手が勝勢なはず・・・

追記:最終手△2七角ではなく、△3七角 ▲同金 △1六成香 ▲同玉
△1七桂成 ▲2六玉 △2五銀(歩)で即詰み。

永瀬六段の「角不成」を他のものに例えると・・・

純粋な将棋理論からすれば、永瀬六段が見せた「角不成」は、「角成」とした場合と比べてデメリットこそあれ、メリットといえる要素は何もない。

他のものに例えるとすれば、
・中身の値段が同じ通販で、送料無料の店があるのに、わざわざ送料有料の店から取り寄せる。
・地方競馬で、馬連1番人気の方が馬単1番人気よりもオッズが高い時に、あえて馬単1番人気を買う。
などと同じこと。

「そのような愚かな行動を人間は取らない」との前提で思考を巡らすことこそが、実は愚かなのだということを今回のSeleneは教えてくれた。

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