電王戦FINAL第5局(最終局)、投了は「人間の一手」?

2018-09-12

プロ対コンピューターが2勝2敗で迎えた電王戦FINAL第5局・阿久津主税八段vs.AWAKEは、21手でAWAKE側(AWAKE開発者・巨瀬亮一氏)が投了。

「角を生け捕る形になったとはいえ、先手は、角を取るまでにダメージを受けずに済むのか?」

「角金交換になるのか? 角桂交換になるのか?」

「プロだって、勝つまではプレッシャーかかるだろうな・・・」

・・・等々、多くの人が今後の展開を予想しながら見守っていた矢先の呆気ない終了に、場内は一時騒然となったとか・・・

ある意味、「電王戦らしい」幕切れとなった。

「投了」はあまりに「人間的」

テーマは「人間 vs. コンピューター」のはずが・・・

伝えられているところによれば、「巨瀬氏が投了を宣言」とあるので、この局面では、まだまだコンピューターの方は「やる気満々」だったとも思われる。

もとより、「人間vsコンピューター」が電王戦のテーマだったはずで、「プロ棋士vsソフト開発者」の闘いではなかった。

ここには「濃厚な人間ドラマ」などはなく、代わりに、ある種独特のユーモアや、星新一的なショートショートな世界が繰り広げられ、「生真面目な人間を打ち負かすコンピューター」も「お茶目な人間にかかると、酔っぱらいのごとく徘徊を始める・・・」という、実にユニークな「形」が見えつつあるところだった。

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「人間 vs.人間」?

ところが、この最終局の「投了の一手」は、ややもすると、この瞬間だけ、「人間vs人間」のドラマになっていたような気がしてならない。

投了した理由が「ハメられる形の中でもかなり損している局面。あのまま指し進めても勝ち目はなかった」というものだが、この判断は、「アマチュア棋士の大局観」であって、コンピューターのそれではなかったはずだ。

巨瀬氏を責めるような調子になってしまったが、「もしも自分がソフト開発者だったら」と想像するに、「自分の分身」のようなソフトが、「行ってはいけない道」に行ってしまい、あとは公衆の面前で無残に散っていくのみ・・・という状況では、やはり同じように「投了」することで、一刻も早く「困難から解放してやろう」という気持ちになったのではと思われる。

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